スリーパー・サブリミナル効果/心理効果・心理実験

心理学のいろんな実験や心理効果を紹介

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「スリーパー効果」「サブリミナル効果」

スリーパー効果 Sleeper effect

概要

説得効果(説明を試みた際に「意見を変える」「受け入れる」度合い)が時間の経過とともに増大する現象の事。
説得の成否を握る要素として、「それが誰によって送られた情報なのか?」「誰が話しているのか?」が挙げられますが、「信憑性」「信頼性」が低いと感じさせる発信者による説得に従う事はほとんど無いのに対し、「権威」「専門性」「力」「信頼感」を感じさせる発信者による説得に従う事が多くなります。(信憑性が低いメッセージは割り引かれてしまう 『割引手がかり』 )

時間の経過と記憶の残り具合に関する反比例の関係性のため、「誰が発信者であったのか?」に関する記憶が失われて説得メッセージだけが残り続けた結果、信憑性が低い発信者によるメッセージの説得効果が増大するというものです。
逆に、信憑性が高いの発信者の説得は時間の経過とともに効果が減少するとされます。

実験内容

「手がかり分離仮説」を唱えたホブランドらは、抗生物質の使用に関する賛否記事について、賛成の立場の学生には否定的な記事、反対の立場の学生には賛成的な記事を読ませました。
そしてグループを2つに分け、「医学専門雑誌」「大衆雑誌」の掲載された記事であるといった説明を行いました。
結果は予想通りのものとなり、「医学専門雑誌に掲載された記事」として説明された学生は23%が意見を変えたのに対し、「大衆雑誌に掲載された記事」と説明された学生は7%弱しか意見を変更しなかったそうです。
そして、1ヶ月ほど経過した後に意見変更の有無を確認したところ、「大衆雑誌」の情報に触れたと伝えられていた学生の方が意見を変えている人が多くなっていました。

具体的な実感シーン

他人を説得する事に関し、若手社員にとっての最大に武器であると同時に泣き所となるのは『若さ』です。
どんなに素晴らしい意見を口にして伝えても、割り引かれて認識されてしまう事になるため、その場では全く効果が表れない事が多くなります。
(若さによる新鮮味や情熱、一生懸命さや嘘の無さに説得される人も数多く存在します)

嬉しい誤算の電話

「本人が諦めて忘れていた頃に電話がかかり、出向いてみたら発注だった」といった、嬉しい誤算的シーンを迎えるためには、やはり、より高い質の説得メッセージの発信者である事を目指し続ける努力が必要になります。

サブリミナル効果 Subliminal effect

概要

人間が明確に認知・意識する事ができない領域に対し、それと認知し辛い音声や文字、映像による働きかけを行う事によって、何かしらの欲求が喚起される効果の事。
知覚できない速さのメッセージを映像コマ間に繰り返し挿入する事で、それを視聴した人の購買欲が高められるとするものですが、
「効果は無い」「効果は確認できない」と結論付ける検証実験結果が数多く発表され、現在ではその効果を疑う意見が大勢を占めます。

しかし、「悪意を持った支配層が存在する」と考える人達が以外に多く存在する事、映画・テレビで取上げられる頻度の高さ、それに触れた人の恐怖感をあおるインパクトの強さなどのため、確認された効果以上に認知されています。

実験内容

宣伝・広告・マーケティングを仕事とするアメリカ人男性がある映画館で行った行為によって、顕著な効果が確認できたとした事に端を発しています。
「DRINK COCACOLA」(コカコーラを飲め)「EAT POPCORN」(ポップコーンを食べろ)というメッセージを、5秒 (正確な報告が成されなかったため『5分』とする人も居ます) 毎に一コマ挿入した結果、コーラとポップコーンの売り上げが飛躍的に増大したとしています。

売り上げが伸びたポップコーンとコーラ

具体的な実感シーン

潜在意識に働き掛けて他人をコントロールするサブリミナル効果の信憑性は疑われていますが、
「繰り返し触れるものや目にするものに好感を抱く」とする心理傾向は、ほぼ間違いないものとして確認されています。(繰り返し効果)
効率的に動く事の大切さを繰り返し説かれると同時に他人に煙たがられる行為を極力避けたい若手社員が、意味の無い行動として避けようとするものに『御用聞き営業』がありますが、
愚直な繰り返しがもたらす効果は、それと実感できないうちに浸透します。

「気が付いたら溶け込んでいた」「知らないうちに優しくされるようになった」などは、狙ってはいないサブリミナル効果が発揮された結果と言えるものかもしれません。


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