新入社員をはじめとする若手社員の心理術
「選択肢を用意」「感謝+嬉しい感情」「使わない言葉」
選択肢を用意
上司や先輩、同僚、お客さんなど、自分より立場が強い人(立場が上の人)を相手に何かを頼まないといけない機会は気が滅入るものです。
終始一貫してお願い口調で拝み倒す事は相手の自尊心をくすぐる有効な戦術なのですが、いつも同じ調子では慣れられてしまい、時には自分のそんな姿を自己嫌悪してしまう事もあるでしょう。。
ビジネスにおける『説得』『お願い』の王道とされる、筋道立てて論理的に会話を展開する事が出来ればよいのですが、経験が浅い若手社員にとってはそれもなかなか出切るものではありません。
説得の技術には様々なものがありますが、説得相手の方が立場が強い場合は選択肢を複数提示する事が有効とされています。
立場が上の人にとって、意識はしていなくとも相手の言いなりになる事は面白くありません。
あくまでも自分の側に決定権がないと協力しようとする気持ちになれません。
強制されているとはいかないまでも、それに近い感情(『リアクタンス』)を抱いてしまいます。
立場が上の人に動いてもらわないとならない事が多い人の心理術
お願い口調で拝み倒すのが嫌なら、やはり論理的に理路整然と話を展開する事が必要になりますが、「松・竹・梅」「並・上・特上」「A案・B案・C案」といった感じで3つ程度の選択肢を示しつつ協力を仰ぐ事が有効です。
中でも、協力してもらう事は既に決まっているかのように会話を展開し、協力の仕方を複数提示する事が特に有効です。
感謝+嬉しい感情
出会いの第一印象は、他のどのタイミングよりも大切なものとして広く認識されています。
これに対して別れ際の印象は、「多分重要なのだろうけど」程度にしか認識されていません。
記憶・学習に関する分野に『残存効果』というものがあります。
最初と最後は記憶に残り易いため、「なかなか覚えられない英単語は、最初と最後に覚えると効果的」「最後に簡単なテストをして気分良く終らせる事が効果的」などと言われています。
仕事の場でも同様の事が言え、別れ際に与える印象がポジティブなものであれば、面談の相手やその相手の話の内容自体にポジティブなイメージを抱く傾向があるとされ、その相手が何かしらの判断を下す際に有利に働くと考えられています。
好印象を決定付けたい人の心理術
若手社員がお客さんを訪問した時の別れ際には「有難うございました」が一般的で、相手もそういった類の言葉に慣れています。
この時に、「お会いできて嬉しかった」「お話ができて楽しかった」を一言付け足すだけでその後に残る余韻が違います。
自分に会うことで嬉しかった、楽しかったなどと考える人に対し、少なくとも敵意を抱く人はいません。
「自分が相手を嬉しくさせた」「自分が相手を楽しい気分にさせた」といった思いは、それを改めて認識する事はなくても、意識の中のどこかに残ります。
感謝の言葉は当然として、自分の嬉しい感情を口にするだけの事で随分印象が良くなるはずです。
使わない言葉をリスト化
「でも」「だけど」「しかし」「ウソっ」など、その前に聞いた話や自分が発した言葉を否定する接続詞があります。
そうとは気付かず半ば口癖になっている人も多いのではないでしょうか。
人はその行動によって考える事や考え方に変化が表れる事がよく知られ、普段使用する言葉によっても同様の事が言えるとされています。
使う言葉のフレーズによって、考え方や行動様式が変わるとするものです。
言葉には他人に大きな影響を与える力が備わっていますが、これは自分自身に対しても同様です。
ネガティブな単語が知らず知らずのうちに口から出ている人は、基本的な考え方自体がネガティブになっている人と言えます。
そしてなによりも、言葉の選択一つで相手の気分を萎えさせてしまい、自分が損をする事つながってしまうデメリットがあります。
ネガティブ思考の人の心理術
使わない言葉を書き出してみて下さい。そして少しの間でもいいので実行してみて下さい。
ほんの些細な事ですが、日常の会話の中でリスト化した言葉を避けようとする意識が働く時に、その言葉を避ける事に決めた時の気持ちが思い出されます。
何故その言葉をさけようとするのかを確認する機会が自動的かつ定期的に訪れてくれます。
どんな想いが背景にあった決定なのかを思い出させてくれる仕組み・仕掛けは、何事も忘れてしまい易い人間にとって非常に有用です。
心理術個別リンク
小出しにする 仕事を面白くする クールダウン 責任感は軽めに まず共感 恋人はちゃん付け 選択肢を用意 感謝+嬉しい感情 使わない言葉 時間経過を利用 自分の声を観察 分別して考える 言葉が意味するものの違い 環境の違い 嘘をつく
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